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2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)を訪れて

先日、2025年 日本国際博覧会(大阪・関西万博)を訪れて、いくつかのパビリオンを訪問する機会がありました。
その中でも特に印象に残ったのが、サウジアラビア王国館でした。
もちろんシンボルの大屋根リングもインパクトがありましたが、大屋根リングに象徴される日本の木の文化に対して、
サウジアラビア王国館では、写真にあるように白壁の伝統的な建屋が点在しており、両側に壁がそそり立つ中、迷路のようになった通路を進みます。
軽量のサウジアラビア産石材からなる巨大な壁面は、強い日差しを避けることができ、夏は敷地外より2~3度気温が低くなるそうです。そこはまるでオアシスのようで、吹き抜ける風に木々は揺れ、とても心地よい空間でした。
それは『騒々しい都市において静隠の空間を提供したい』という、我々の取り組みにも繋がるコンセプトと感じました。


一方、展示内容も自然と共存する未来社会がテーマとなっており、サウジアラビアの歴史と文化、そして都市の形成がわかりやすく展示されていました。
会場では3Dプリンターによる人工サンゴ制作の様子を見せ、デジタル展示では視覚・聴覚だけでなく触覚にも訴える演出があり、伝統と未来が調和したサウジアラビアを楽しむことができました。
また、国民の70%以上が35歳以下と若い国であり、ゲーム産業やスポーツに力を入れているなど、サウジアラビアはとても未来志向であって、2030年のリヤド万博開催に向けて、NEOMというスマートシティ計画も進んでいることもあり、機会があればぜひ訪れてみたいと思いました。

中東の国々といえば、アラジンに出てくる混沌とした市場の派手なイメージがありましたが、今回の展示を見て、欧米とは異なる成り立ちのもと、近代化が進んでいる若い国のイメージを訪れる人々に与えることができていたように思います。
今日、製品やサービスの差別化が難しくなっており、企業が選ばれる理由として「何を売るか」よりも「なぜそれを売るのか」に移りつつあります。
ブランディングとは「企業や製品が持つ独自の価値やイメージを形成し、そのイメージを構築・管理するプロセス」であると考えると、今回の体験を、現在検討している当社のリブランディングの参考にしたいという想いをもって会場を後にしました。